のだめカンタービレを元音大生が読んで 7巻のあらすじ・曲目解説・感想

・のだめカンタービレ(二ノ宮知子) 7巻のあらすじ
千秋率いる新しいオーケストラのコンサートに向けて、それぞれが本格的な練習に入りました。
峰くんとその父親は広告費を出し、「R☆S(ライジングスター)オーケストラ」と名付け、大張り切り。
みんなで力を合わせて頑張る日々。
その頃、日本一注目されているコンクールも開催され、優秀な新オケメンバーの中にはコンクールの練習で忙しい学生も。
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なかなかオーケストラの合わせがうまく行きません。
指揮者の千秋は、メンバーをまとめるのに苦労する日々です。
オーボエ奏者の黒木くんは、のだめに恋をしてしまいますが、のだめは千秋先輩のことが好きだと気がつき、ショックのあまりコンクールでは失敗してしまいます。
果たして、オーケストラの方は上手くいくのでしょうか?
のだめの方はと言うと、有名なハリセン教師江藤の希望でのだめのピアノ担当は江藤がもつことに。
こんな暴力教師やだ…のだめは江藤のレッスンから逃げようとする日々。
この2人はうまくやって行けるのでしょうか?
・のだめカンタービレ7巻に登場する曲目解説(4曲)
①マーラー 交響曲第8番千人の交響曲
千秋率いる新オケの演奏曲を決める際、飲み会で派手好きな峰くんたちがやりたいと提案した曲。(結局、その案は却下されました)
マーラー千人の交響曲の解説はこちら↓
漫画のだめカンタービレを元音大生ピアニストが読んで。2巻のあらすじ&曲目解説(ベートーヴェン・マーラー)&感想
②モーツァルト オーボエ協奏曲 K.314(1777)
千秋率いる新オケにて初めて合わせた曲。
オーボエのコンクールなどでも必ず課題曲になるほど有名な曲です。
オーボエ奏者のジュゼッペ・フェルレンディスからの依頼を受けて作曲されました。
ハ長調で洗練された曲風、楽しく幸せ溢れる曲となっていますが、全体的に音域が高く、かなりの技巧が要求されます。
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③バッハ 無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ(とパルティータ)(1720)
清良がオケ合わせの休憩時、弾いていて峰くんが感銘を受けた曲。
ソナタは3曲ありますが、全て4楽章からなり、緩→急→緩→急からなる教会ソナタの形式で作られています。
④ブラームス 交響曲第1番
千秋率いる新オケのコンサートの演目のひとつ。
この曲はブラームスによって20年以上かけて完成させられました。
ブラームスはベートーヴェンを尊敬しており、非常に影響を受けていたので、さまざまな部分でベートーヴェンの交響曲との類似がみられます。
この曲の4楽章にはベートーヴェンの第九の4楽章「歓喜の歌」との類似がみられる部分があります。
指揮者ハンス・フォン・ビューローにベートーヴェンの「第九」に続くという意味で「第十」と呼ばれた曲です。
これは賛辞ではありますが、ベートーヴェンに影響されすぎているという皮肉ともとれます。
「暗から明へ」という構成となっています。
・のだめカンタービレ7巻を読んでの感想
私はピアノが専門なので、ピアノって孤独で、ひとりでも成立してしまう楽器なのですが、オーケストラはみんながひとつにならなければならず、協調性がすごく大事になってきますよね。
その中でもひとりひとりが輝いてなければならないし、自分が主役のところがあればしっかりそれをつとめなくてはならず、みんなで音楽を作り上げるってすごく大変そうですが、やり遂げたあとの達成感は大きなものとなり、なんだかとっても楽しそうだなぁと、のだめを読んで改めて思いました。
孤独なピアノだって、時には伴奏をしたり、複数でジョイントコンサートをやったり、みんなで音楽を作り上げるチャンスもあります。
音楽家は個性が強い分もめることもあったり…本当に大変だったりするのですが、やり遂げた後は「やって良かった、音楽ってやっぱりいいもんだな」と思えます。
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