のだめカンタービレを元音大生が読んで 20巻のあらすじ・曲目解説・感想

・のだめカンタービレ(二ノ宮知子) 20巻の内容
国際コンクール二次予選が開催され、残ったターニャと清良は今までの努力の成果を発揮します。
結果、清良は本選に進むことに。
ターニャは惜しくも敗退してしまいます。
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清良は本選でもハイレベルな演奏をし、見事第3位を入賞します。
のだめも周りの活躍に刺激を受け、自分もまたコンクールに出たい!と先生にお願いしますが、まだ出るべきではないと言われてしまうばかりです。
コンクールに出たいという気持ちと共に、千秋との共演を果たしたい気持ちもどんどん強くなります。
共演できる日は来るのでしょうか?
・のだめカンタービレ20巻に登場する曲目解説(10曲)
①サンサーンス ヴァイオリンソナタ 第1番(1885)
清良が二次予選で弾いた曲。
初演を担当したヴァイオリニストのマルタン・マルシックに献呈されました。
迫力もあり美しい曲です。波が揺れているような旋律が特徴的です。
②ショパン エチュード Op.25-11 「木枯らし」
ターニャが二次予選で弾いた曲。
主旋律からはじまる冒頭のゆったりとしたイントロダクションは、この曲を発表する前に友人のチャールズ・A.ホフマンから助言を受けて加えられたものです。
集中力、高度な技巧、表現力を求められる曲となっています。
③ドビュッシー 12の練習曲 第11番 「組み合わされたアルペッジョのための」
ターニャが二次予選で弾いた曲。
↓ドビュッシー練習曲の曲目解説はこちら↓
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④シューマン クライスレリアーナ Op.16
ターニャが二次予選で弾いた曲。
シューマンはクララとの結婚を反対されて悩んでいた頃、叶わぬ恋を描いたホフマンの小説と自分の気持ちを照らし合わせ、この曲を作りました。
「クライスレリアーナ」は、その小説から取って付けられた題名です。
⑤ベルク ヴァイオリン協奏曲 「ある天使の思い出に」
清良が本選で弾いた曲。
新ウィーン楽派であるベルクにとって最後のヴァイオリン協奏曲です。
19歳で亡くなったマーラーの娘、マノン・グロピウスへのレクイエムとも言われています。ベルクはこの作曲の直後にこの世を去りました。
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⑥ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番
ロシア人が本選にて弾いた曲。
↓曲目解説はこちら↓
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⑦ラヴェル ピアノ協奏曲 ト長調(1931)
のだめが千秋とこの曲で共演したいと言った曲。
ラヴェルがアメリカ演奏旅行のために作曲したものです。
当時流行っていたジャズも多く取り入れ、リズミカルで楽しいところもあれば、美しく叙情的な場面もあらわれる作品となっています。
⑧ショパン ピアノソナタ 第3番 ロ短調(1844)
のだめが練習中の曲。
ペルテュイ伯爵夫人に献呈されました。
テンポルバートで有名なショパンですが、この曲は初期の作品よりもテンポを揺らさないように演奏するのが理想です。
力強く壮大なスケールで描かれています。
⑨ベートーヴェン ピアノソナタ第32番変イ長調
のだめが練習中の曲。
後期の三大ピアノソナタのひとつ(30、31、32番のこと)。
ベートーヴェンが聴力も失い、さまざまな面で苦しかった時期に作曲されました。
現実的な悲しい部分と、まるで望んでいるかのような美しい夢のような旋律を奏でている部分があらわれます。
⑩ドビュッシー 「映像」
のだめが練習中の曲。
全4集あり、第1集,第2集はピアノ曲、第3集はオーケストラ曲となっています。
もうひとつの曲集は、ピアノのための曲集で生前には出版されなかったため、「忘れられた映像」と呼ばれています。
・のだめカンタービレ20巻を読んでの感想
コンクールで盛り上がっていますね。
音大生のころ、周りのみんなはコンクールに頻繁に出ていました。
私はというと、当時は競争心?のようなものが全くなく、プレッシャーに弱く、コンクールに一切出なかった音大生活でした。
高校生までは出ていたのですが、心がプレッシャーに押しつぶされて疲れてしまったのだと思います。
私にとって音大生活は、他人とではなく、自分と音楽とがじっくり向き合う時間にしたかったのだと思います。
卒業して、自由に音楽ができるようになった今は逆に、刺激を味わいたくてコンクールで自分を試したくなるようになりました。
↓コンクールについての記事も書いています。↓
コンクールって受けるべき?ピアノコンクールを受けるメリット・デメリット
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2018年 3月 17日
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